2018年9月の東進数学コンクールについて
お久しぶりです。整数問題とは全く関係ないですが今日は今月の東進数学コンクールについて喋りたいと思います。
今月の東進数学コンクールは上のような(0,1)で連続な導関数をもつ関数に対して上の形の式の最小値を求めるという問題です、という高校生に対してはちょっと発想のとっかかりが難しそうな問題でした。
こういう問題、具体的な関数しかいじらない傾向のある高校生にはとっかかりがかなりつきにくいと思うのですが、とりあえず色々式を何かできないかなぁとか思うと(f(x)+f'(x))^2とか考えた時にでてくる2f(x)f'(x)={f(x)^2}'になってることやe^x(f(x)+f'(x))=(e^xf(x))'になってることに着目すると(f(x)+f'(x)-ke^x)^2みたいなものを展開すると∫f(x)^2+f'(x)^2dxが表さそうな感じがあります。それに気付ければf(0)=0とf(1)=1に気をつけてkの値をうまくとれば等号を常に成立させれるようになります。
ちなみに大学で常微分方程式などを習えば
f'(x)=p(x)f(x)+q(x)みたいなものを解いたりグランウォールの補題と呼ばれる不等式
などの証明を考えたりするのですがそういうのに慣れてくるとe^xf(x)とかそういう感じな関数を考えるのは比較的自然な発想に思えるようになります。
解答はそれを調整してうまくとれば以下の感じでできます。
ちなみにこの等号成立の関数は素直にf'(x)+f(x)=2λe^xを常微分方程式として解いてます(e^xf(x)=g(x)としたらg'(x)=2λe^2xで解けるはず)