けんけんの数学日記

数学好きの大学院生が個人的に面白いと思った問題などを解いていくだけの世界線。

円周率が無理数の証明

今日のは普段と毛色が違います。というのも円周率が無理数なのは有名問題で高校数学で解けるとはいえ解き方知らずに解くのはさすがに無理がありすぎるからです(天才なら解き方知らずにできると思うけど僕の主観的な意見で収録してません)。僕も「円周率 無理数 証明」でググって多分wikipedia流し見してどういう関数使って何すれば良いか見てやりました。のでそんな感じで調べても出てくると思います。知らんけど。

証明の概略としては、円周率をq/pとでも置いたらf(x)=x^n(q-px)^nがx=0,πで0になってくれる多項式になるから、(sinx)(f(x))を0〜πで積分を考えると色々良いことが起きるのでこれを計算しようと。

で、実際に計算すると上のfがかなり良い性質を持っていてf^(k)(0)とかf^(k)(π)がn!の倍数になってくれるから(sinx)(f(x))の0〜πの積分がn!

の倍数になる正の数となります。

対してsinx≦1,f(x)<M^n(Mは正の定数)とできるから上の積分はπ×M^nのような感じに上から抑えれるのでn!<π×M^nみたいにできますが、n!の方がM^nより発散速度が早いからこの不等式はnが大きいと不成立となります。

証明が結構長いので一つずつ行間を埋めて読み進めるといいと思います。解答はこちら。

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